過去に例を見ないKDDI(au)の長時間に及ぶ通信障害。
ユーザーのみならず、回線を利用している他業種にもその波紋は広がりました。
現在西日本の復旧が完了しています。
東日本に関しては7月3日の17:30予定とされています。
いずれにせよ24時間超えの事態に外出取りやめや仕事に支障があったとする方がいる事は確かです。
- そこで、この様な事態が起きた場合保証はあるのか?
- 過去の障害の時には保証があったのか?
と言った事後に目を向けてみました。
ユーザーや影響を受けた方、別のキャリアを使っているが明日は我が身と気になっている方はぜひご覧くださいませ。
KDDI(au)通信障害でユーザー保証はあるの?
au通信障害でKDDI社長が謝罪 影響回線数は最大で3915万 同社史上最大規模https://t.co/dx3QUj2ovA pic.twitter.com/txvUJd6v0r
— ITmedia NEWS (@itmedia_news) July 3, 2022
KDDI(au)通信障害でユーザー保証はあるのか調べてみました。
基本となるのは KDDIの個人向けサービスの契約約款
通信サービスの状態によって変わってきます。
「全く利用できない状態」が24時間以上続いた場合、損害賠償を支払うとの規定にあります。
2022年3月における「au」や格安ブランド「UQモバイル」や「povo」のユーザー数は3,100万人。
当然この全てが対象となれば、相当の金額となるわけです。
ただし、今回の通信障害。
「まるっきり通信できない状態」にあたるかどうかが争点となりそうです。
ネットの書き込みを見ても、
たまにつながる。
つながったり、つながらなかったりを繰り返している。
などと「何とかしよう」と足掻いていたのが功を奏したのか、たまに繋がった方も見受けられます。
KDDI(au)のお知らせの経緯の中でも「繋がりにくい状況」である事をうたっていましたしね。
電気通信事業法によると
『通信サービスにおいて、3万人以上に1時間以上の影響が出た場合』総務省への報告義務を位置付けています。
既に7月2日の時点で、
- 早期復旧
- 顧客への周知
をする様に指導が入っています。
電子化の進む影響によりチケット対応にも影響が出ています。
Kis-My-Ft2の電子チケット表示にも影響 au通信障害https://t.co/AfLuN34DuQ
2日未明に発生した大規模なKDDIの通信障害により、「Kis―My―Ft2」(キスマイ)のコンサートが開催される東京ドームには、入場するために必要な電子チケットをうまく表示できず、不安を抱くファンの姿が多くありました。
— 毎日新聞 (@mainichi) July 2, 2022
救急搬送連絡やトラブルなどの際、通信が使用出来ず危険にさらされる場面に直結する可能性もあることから仕方ありません。
KDDI(au)過去の障害の時はどうだった?
KDDI(au)通信障害での過去の障害時には、どの様に対処したのでしょうか?
auの通信障害が起こった記憶がありますか?
実は他の通信会社に比べて、通信障害がほとんど起こらなかったのがauなんです。
前回を調べてみると
2013年4月に約288万人がメール機能に不具合が出る通信トラブルが起きています。
その後トラブルが続いて行政指導を受けたのです。
行政指導を受けた事例が見られました。
KDDIではpovo2.0サービス開始時のトラブルの際
「混乱のお詫び」として10GBのデータ容量のプレゼントを実施しています。
電気通信事業法では、
119番など緊急通報を扱う通信サービスで3万人以上に1時間以上の影響が出た場合は「重大な事故」とみなし、総務省への報告を義務づけている。
過去に大きな通信障害の起こらなかったauです。
いきなりドカンと大きな障害ですので、今回どのような対応となるのかが注目されます。
過去の通信障害Docomoの場合
docomo通信障害で過去障害によりペナルティなどあるのか調べてみました。
すると総務省から「重大事故」とし、行政指導を受けています。
しかしユーザー保証はありませんでした。
2021年5月Docomoでは、西日本の一部の地域において220万人のデータ通信が出来なくなるという障害が起こりました。
5月に障害のあったあと
2021年10月1日12:00〜10月2日17:30までの29時間に及ぶNTT docomoの大規模通信障害がありました。
台風16号の影響です。
さらに同じ年の
2021年10月14日16:54〜15日22:00の通話、データサービスの繋がりにくくなった事案がありました。
データ通信830万人、音声通話も合わせるとのべ1,290万人に影響が出ています。
この時発生から3時間後には「回復した」と発表しているdocomoです。
およそ100万人が全く通信を利用できない悪夢のような時間がありました。
しかしその後も繋がりにくい状態があったため「顧客目線の情報発信ができていなかった」と反省をのべています。
返金等を求める声も多かったのですが
「利用しづらい状況」であり
実際「利用できない状況は2時間20分だった」とし、約款にある返金対象とはなりませんでした。
NTT docomoはこれまでも年に数回ずつ、大雨や台風、地震の影響を受けての通信障害を発生しています。
これを重く見た総務省は「重大事故」とし、行政指導をも行なっています。
過去の通信障害Softbankの場合
Softbankでの通信障害でユーザー保証はあるのか、過去の障害の時を探ってみました。
2018年12月6日のSoftbankの大規模通信障害。
4時間半もの間、全く通話通信が出来なくなった方の数は3060万人にも上りました。
ビジネスへの影響、多方面への影響も大きかった事案です。
この時「ソフトバンク」や「Softbank」を語る差出人から「通信障害の保証をする」といった迷惑メールが出回りました。
Softbankの約款では
データ通信サービスが24時間以上連続して「全く使用できない状態」だった場合のみの保証となります。
このため、12月6日の賠償もされることはありませんでした。
この年だけでもSoftbankの通信障害は3回も発生しています。
事態を重くみた総務省では再発防止を徹底するよう求めています。
まとめ
KDDI(au)通信障害によるユーザー保証はされるのか調べました。
現在保証についての発表は行われていません。
【会見】補償についてKDDI高橋社長「障害の内容をもう少し見た上で検討していく」https://t.co/8iyyk5UQv6
「補償については今回の障害の内容をもう少し見た上で検討していくということでカスタマーの方にもご回答させていただいている」と答えた。 pic.twitter.com/13006n0M5F
— ライブドアニュース (@livedoornews) July 3, 2022
完全通信不可の時間が対象となるユーザー保証です。
そのため、つながりにくい状態が長かった今回が保証対象となるのかは不透明です。
ユーザーの他、行政や運送会社、自動車会社にまで及んだ通信障害です。
今後どのような判断となるのでしょうか。
auの過去の障害時には、どの様に対処したか参考に調べました。しかしそもそもKDDI(au)の障害はそれ自体が珍しい事でした。
代わってdocomoでの通信障害を調べると、保証対象ではないという判断でした。
ちょいちょいとエラーが発生するSoftbankにおきましても、約款対象外としてユーザー保証は行われていませんでした。
1番迷惑をかけていそうですが、ユーザーも諦めムードなのでしょう。